英検は当たり前でも漢検は?入試データで見る本当の価値
「英検は当たり前のように受けさせているけれど、漢検はどうしよう…」そう感じている保護者の方は少なくないのではないでしょうか。大学入試での英語外部検定活用はよく知られるようになりましたが、実は漢字検定(漢検)も、学年が上がるにつれて入試での活用が着実に広がっています。
日本漢字能力検定協会が公表した調査によると、漢検を入学試験に活用している学校の割合は、中学校20.6%(157/761校)→高校50.8%(2,760/5,429校)→大学・短大62.3%(672/1,079校)と、上の学校に進むほど大きくなっています。「小学生・中学生が受けるもの」というイメージとは裏腹に、実際には高校・大学でこそ「持っていて当たり前」に近づいている検定だと言えます。

漢検は「小学生向け」ではない。学年が上がるほど広がるデータ
| 学校段階 | 活用校の割合 | 活用校数 |
|---|---|---|
| 中学校 | 20.6% | 157/761校 |
| 高校 | 50.8% | 2,760/5,429校 |
| 大学・短大 | 62.3% | 672/1,079校 |
出典: 日本漢字能力検定協会「入試での活用状況を調査 高校は5割、大学は6割が『漢検』を評価」
英検にも同様の傾向があります。2025年7月時点で、入試に英検を活用している大学は517校にのぼります。さらに2026年9月15日からは英検デジタル証明書の無償発行対象が拡大され、大学入試での出願がより手軽になります。英検・漢検とも、「学年が上がるほど、むしろ重要度が増す」という共通点があるのです。
検定が評価されるのは「点数」だけじゃない
漢検協会の調査では、検定に取り組んできた生徒の入学後の特徴についても聞いています。結果を見ると、単なる知識量以上のものが評価されていることが分かります。
| 検定に取り組んできた生徒の特徴 | 回答割合 |
|---|---|
| 基礎的な学力が身についている | 57.4% |
| 挑戦心や学習意欲が高い | 44.4% |
| 目標や計画をもって学習に取り組める | 32.4% |
つまり検定挑戦の価値は、合格証そのものよりも、「目標を決め、逆算して準備し、結果を受け止める」という一連のプロセスを経験できることにあります。これはどの教科の学習にも共通して活きてくる力です。
小学生におすすめ ー まずは「合格体験」を積む
小学生のうちは、級の高さよりも「合格した」という成功体験そのものに意味があります。漢検・英検ともに、実力より少し下の級から始めると、無理なく合格ラインに届きやすく、最初の成功体験を作りやすくなります。
家庭でできる工夫としては、試験日から逆算して「あと何日で何ページ進める」という簡単な計画を、お子さま自身に考えさせてみることです。結果の合否以上に、この「自分で計画を立てて実行する」経験こそが、調査結果にあった「目標や計画をもって学習に取り組める力」の土台になります。
また、合格・不合格にかかわらず、挑戦したこと自体をしっかり認めてあげることも大切です。最初から高い級を狙って挫折感を持たせてしまうより、小さな達成を積み重ねる方が、長期的な学習意欲につながります。
中学生におすすめ ー 高校受験を見据えた戦略的な級選び
中学生になったら、闇雲に受けるのではなく、志望校の入試で検定がどう扱われるかを事前に調べておくことをおすすめします。高校入試でも、英検・漢検の取得級に応じて内申点や得点に加点する制度を設けている学校は少なくありません。
特に中学2〜3年生の時期は、定期テストや実力テストと検定の学習範囲が重なる部分も多いため、検定対策がそのまま普段の学力向上にもつながりやすいタイミングです。漢検であれば読解問題の語彙力に、英検であれば長文読解・リスニングの基礎力に、それぞれ直結します。
志望校が決まっていない段階でも、「検定を取得しておくと選択肢が広がる」ことは事実です。早めに動いておいて損はありません。
高校生におすすめ ー 英検CSEスコアを大学入試に活かす
高校生にとって特に重要なのが、冒頭で触れた英検デジタル証明書の話です。近年の大学入試では、英検の合否そのものより、英検CSEスコアで英語力を判定する入試方式が増えています。2026年9月15日以降は、デジタル合格証明書が発行されない場合でも、デジタル英検CSEスコア証明書を無償で取得できるようになるため、出願の選択肢がさらに広がります。
ただし、デジタル証明書を出願に使えるかどうかは、大学・入試方式ごとに条件が異なります。志望校の募集要項で「デジタル証明書共有キー」などの記載があるか、早めに確認しておくと安心です。
漢検については高校受験までの活用が中心になりますが、そこで培った語彙力・漢字力は、現代文の読解や小論文にもそのまま活きてきます。英検と漢検、どちらも「一度取って終わり」ではなく、積み重ねてきた基礎力として、大学入試まで長く効いてくるものだと捉えておくとよいでしょう。
あいりーなでは、お子さま一人ひとりの学年や目標に合わせて、検定挑戦のタイミングや級選びについてもご相談いただけます。「うちの子にはどの級が合っているか分からない」という段階でも、お気軽にお問い合わせください。
